December 24, 2018
好奇心と無邪気な心をもって、布団に入った。
温度はホットチョコレートくらい。
生暖かい。
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適正者か不適正者か。
いやそもそも嘘っぽい。
かっこいい主人公みたいだけど僕よりだいぶ年上。
おじいちゃんよりもおじいさんな気がしている。
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多くは語らず、姿を見せず、いつの間にか靴下に。
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そのトリックを見破りたいわけでも、
プレゼントがたくさん欲しいわけでもなく。
ただ説得力が欲しかった。
きっとただ、「説得力」が欲しかったのだと思う。
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実在しているとか実在してないとかでなく、
僕は、この目で見たんだ!
という力強い言葉を誰よりも早く口にして、
誰よりもヒーローを知ってるヒーローなりたかった。
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それはすごくかっこいい事だし、
フィクションからの出口だと思った。
多分、そうだと思う。
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時計の針が進む。まだ、異常なし。
じっくりと待っていよう。
さらに時計の針が進む。寝たふりをしてみる。
まだまだ、異常なし。
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そのときは、「絶対朝まで起きててやる!」
と思っていた。
ふと気付いたらキラキラした乾いた空気とテレビの音。
眩しいけどカーテンをあける。
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そして、もしかしたらこのあまりにも綺麗に包まれた箱と
赤い靴下の中に入った夢のような数のお菓子は。
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戸惑うこともなく、疑うこともなく、
「やった、サンタさんがきた!」
一瞬にして目が覚めた。
頭で分かってはいたのに記憶が消えたように飛び起きる。
きっと、嬉しかったと思う。
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無駄な夜更かしではなかったと思う。
大人になっても夜更かしとワクワクすることが好きなのは
もしかしたらクリスマスのせいなのかな。
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さて、
美しい記憶は美しいままで。
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年内も残り僅かですが、宜しくお願い致します。
メリークリスマス。
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SOUKI